南北朝時代から室町時代の日本刀

南北朝時代の日本刀の特徴は、その大きさにあらわれているようです。わずか50年ほどであった南北朝時代に作られた日本刀の主な特徴としては、身幅が広く鋒が伸びているような大太刀が流行したことなどが言えそうです。室町時代は、約180年もの間続きますが、16世紀の戦国時代には、合戦の場に登場した「鉄砲」の存在に、日本刀をはじめとする武器のあり方に大きな変革がもたらされました。これまで合戦の場で活躍してきた弓矢などの武器が、鉄砲に移り変わるなかで、馬上で扱われてきた「太刀」は、歩兵たちが使用する「打刀」に様変わり、また、戦国時代はこれまで備前などの西日本に集中していた刀工たちの存在が、全国的な広がりをみせた時代でもあったようです。さらには、日明貿易における記録には、大量の日本刀が明に輸出されたような事実が残されているいようです。この頃、明に輸出された日本刀の多くは「数打ち」などと言われる比較的品質の悪いものであったと考えられております。

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