「一期一振(いちごひとふり)」は、鎌倉時代に活躍した刀工「吉光」作とされております。短刀の名手として知られていた吉光にとってはめずらしい大刀であるとして、その名を「一期一振」とするともされております。名前の由来に関しては諸説あるようですが、なんとも力作である風格が感じ取れる名でもあります。1590年毛利邸を訪れた豊臣秀吉に献上されてから、秀吉の愛刀として一之箱に納められていたようです。大阪の陣にて焼身になってしまいますが、徳川家康の命によって再刃され、その後は孝明天皇に献上されたようです。さまざまな英雄たちの手に渡った「一期一振」ですが、豊臣秀吉が亡くなる直前まで手にしていた名刀としても知られております。